ヴァニタス

ヴァニタスとは本来は静物画のジャンルのひとつです。
16世紀から17世紀にかけて流行した古典美術で、豊かさ、繁栄を表現する静物画(食べ物や財宝)の中に、髑髏や、砂時計を配置する事により、人間の豊かさ、繁栄が永遠ではない、やがて死が全てを無に帰す、などの事を暗示する芸術です。


でも、それは決して暗いものではなく、どちらかというとメメント・モリや、メキシコの死者の日の思想に似ていると思います。
誰にでも死は訪れる。我々は明日には死ぬかもしれない。だからこそ、今を楽しまなきゃ!!
という受け止め方をするんですね♪


私の作品などは、このヴァニタスという芸術ジャンルに近いので、とっても親近感があるジャンルです♪


フラメンコのカンテなんかにも、こういったヴァニタス的な表現を見る事ができます。

おれは土と蛆虫共が
うらやましくてならない。
こんなにもジプシー的な
おまえのからだを食べるのだから。


あー、素敵です♪
この詩はカンテの詩の中で三番目に好きですよ♪
死を表現する事で、逆に生者の様々な欲望や感情を生き生きとさせる。全く私にとっては魅力的すぎる手法だわ♪