絵の中の小道具

毒薬調合は、「埋葬画」の魔女のイラストの中でも、描いていて楽しいテーマの一つです。


演劇に小道具があるように、
絵の中にも小道具ってありますよね。


例えば、そもそも昔から、絵画の中で、魔女の机の上に描かれてるものなんて、ある程度、決まっているものなのです。


つまり、置かれている生ものは大抵、毒植物や、毒生物
すなわち、トリカブトベラドンナ、スベスベマンジュウガ二の一種、イモリ、ハリネズミカブトガニ(ハリネズミカブトガニは、古い絵には描かれませんけどね)。


または、毒はなくても、そのモノ自体が魔術的効果を持っているもの。
猫の頭、トカゲの尻尾、洗礼を受けていない赤子の死体、女性の尿。


または哲学的な象徴を持ったアイテム
髑髏、砂時計、財宝ですね。
(髑髏と、砂時計は、人間の時間の象徴で、
「どんな栄華にも、時間の向こうには、
いずれは死が待ち構えていて、全てを無に帰す」
などの意味があるのです)


左の「埋葬画」の小道具にも、意味があります。
「こぼした塩」は、スペインの迷信で不吉の象徴
「カーテンの陰からのぞく道化」は、虚栄の象徴です。









下の作品の「太陽と魚」は、キリスト教異教
「杖」は、その者の権威知恵の象徴を表します。


ただの小道具に見えても、それぞれのアイテムに、結構、いろんな意味が隠されているものなので
そんな見方をしてもらえると、より、「埋葬画」を、楽しんでいただけるのではないかと思います〜♪


黒実 音子の「埋葬画」サイト
http://www.h7.dion.ne.jp/~witch666/majorin/